
皆さんこんにちは!
株式会社ロクロヤ、更新担当の中西です。
今回は、住宅・施設・商業建築における給湯・給水機器について一般的な市場での動向を基に徹底解説いたします。
給湯・給水は、日常生活の“快適さ”を支える非常に重要なインフラです。ところが、建物の用途・使用環境・設置条件によって、最適な機器は大きく異なるため、「どの機種を選べばよいか」で悩む施工担当者・施主様も少なくありません。
本稿では、代表的な3つの給湯設備――ガス給湯器・電気温水器・エコキュートについて、それぞれの特徴、メリット・デメリット、施工時の注意点を詳しくご紹介します。
都市ガスまたはLPガスを使用
水を瞬時に加熱する「瞬間式」が主流
コンパクトで設置場所を選ばない
ランニングコストが比較的安い
給湯までの待ち時間が短い
ガス配管が必要(新設時には施工コストがかかる)
停電時でも使用可能だが、ガス切れには要注意
必ずガス種(13A、LP)に対応した機種を確認
排気筒や給排気トップの位置に注意(特にFF式・FE式)
機器周囲の換気空間・保守点検スペースの確保
電気ヒーターで水を加熱し、タンクに貯める方式
火気を使わないので安全性が高い
夜間電力で経済的に湯を沸かせる(時間帯別電力契約)
貯湯型のため設置スペースが大きい
湯切れする可能性がある(家庭構成に応じた容量設計が必要)
200V単相電源と専用ブレーカーの設置が必要
転倒防止のアンカー固定、搬入経路の確保
設置場所は水漏れ時に被害の少ない場所を推奨(例:屋外、脱衣所)
空気熱を利用してお湯をつくる省エネ機器(CO₂排出量が少ない)
**高効率(COP 3.0〜5.0)**で電気代が安い
環境負荷が小さく、ZEH・省エネ住宅に対応
貯湯量が多く、深夜電力の活用で経済的
初期導入コストが高め
屋外ユニットの騒音や風向きの配慮が必要
貯湯ユニット+ヒートポンプユニットの2台設置が基本
基礎設置(コンクリートベース)が必須
排水・ドレン処理のルート確保と凍結対策を忘れずに
近年の省エネ機器には、以下のような機能が標準化されつつあります。
自動配管洗浄・抗菌仕様
スマートフォン連動(遠隔操作・見守り)
ソーラーパネルと連携した給湯制御
災害時の非常用給水対応(エコキュートの非常栓)
導入にあたっては、初期費用だけでなく、将来の電気代やメンテナンス性もトータルで比較するのが成功のカギです。
給湯・給水機器の選定は、現場条件・ランニングコスト・安全性・省エネ性能のバランスが重要です。
施工業者としては、機器ごとの特徴を理解し、的確な提案と丁寧な施工で差別化を図りましょう。
次回は、配管材・継手の種類と使い分けテクニックについて解説します!
株式会社ロクロヤは、管工機材・住設機器の卸販売を通じて、施工業者様のコスト削減と品質向上を全力でサポートします。
今後とも本シリーズを通じて、皆様の現場業務に役立つ情報をお届けしてまいります。
次回もどうぞお楽しみに!